ハーバー・ボッシュ法-化学肥料と火薬の大量生産ができる道へ-

無機化学

農業の7大構成元素の

  • 窒素
  • リン酸
  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • 硫黄
  • 炭素

からまずは優先的に取り上げていきます。

そのためにはハーバーボッシュ法から解説しますね。
ハーバーボッシュ法は窒素の化合物のアンモニアに関する重要な製法です。

ハーバー・ボッシュ法

ハーバー・ボッシュ法の由来

ハーバー・ボッシュ法は1906年に

  • フリッツ・ハーバー
  • カール・ボッシュ

の2人の化学者によって作られた方法です。

スキンヘッドのフリッツ・ハーバー©Wikipedia

ふさふさのカール・ボッシュ©Wikipedia

2人の名前の名字がハーバー・ボッシュ法の由来です。、
ハーバー・ボッシュ法はシンプルにハーバー法とも呼ばれます。

ハーバー・ボッシュ法は「空気からパンを作る」とも讃えられました。
「窒素肥料がないなら、空気中の窒素を固定すればいいじゃない?」
みたいな発想でした。ハーバーさんもボッシュさんもドイツ人ですけれど。
マリー・アントワネットはオーストリア人ですね。

ハーバー・ボッシュ法はハーバーさんとボッシュさんの発明なので、中点がある方が好きです。

ハーバー・ボッシュ法の化学式

N2+3H2→(鉄が触媒)→2NH3

1905年、フリッツ・ハーバーはこの方程式を発見します。
フリッツ・ハーバーの最大の功績は鉄が媒介にちょうどいいと見つけたことです。

で、ボッシュさんが次に作る仕組みを発明しました。

アンモニアの工業的製法

これはシンプルに描いたハーバー・ボッシュ法の図です。

ボッシュさんはハーバーさんに頼まれて、冶金技術もあったボッシュさんはこのような装置を作ったのです。

窒素と水素をヒーターで熱して、
鉄を媒介にアンモニアへと反応させて、
そして液化アンモニアを外へ取り出す。

ような仕組みを作りました。

ハーバー・ボッシュ法の影響

ハーバー・ボッシュ法ができたことで、

  • 爆薬・火薬
  • 化学肥料

の原料であるアンモニアが大量生産されるようになりました。

アンモニアの爆薬

  • TNT
  • ニトログリセリン

などが代表的なアンモニアの爆薬の原料です。

ハーバー・ボッシュ法の発明により、
大量の爆発系兵器が作られてしまいました。

アンモニアの肥料

硫安

が有名ですね。

硫安は硫酸アンモニウムの略称ですね。

安はアンモニアのこと
安はアンモニアのことです。硫安以外にも、安がつく肥料があれば、ハーバー・ボッシュ法などを利用したアンモニアが入ってます。
化学肥料≒火薬
化学肥料工場では爆発事故なども起こります。硫安含めて、アンモニアの取り扱いは厳重注意です。間違ってもリン酸と混ぜて火をつけるようなことをすると爆発するので、絶対にやめてください。
ハーバーボッシュ法の発明により、
化学肥料が圃場に大量投入されて、
地球の人口は大幅に増加しました。
緑の革命とも言われていますね。
ただ、河川の富栄養化や圃場の塩害などを
引き起こす原因の1つになっており、
また、窒素頼りの農法が流行る原因にもなりました。
また、伝統的農法が衰退する原因の1つにもなりました。

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