元素の概念-東洋は五行説、西洋は4元素説

原子と分子

地球ができる前から、
この宇宙や世界には、
さまざまな物質が存在しました。

物質は変化したり、
お互いに影響を与えたりしました。

今日はそんな中で、
人間たちが
物質の最初の最小単位として、
表した概念である
元素
という概念について見ていきましょう。

元素とは?

銀河系の中にある太陽系の
第3惑星である地球(Earth)の知的生命体である、
別名ホモ・サピエンスと呼ばれる霊長類の人類は、
すべての物質の根源として、
彼らの暦の紀元前より、
元素(Element)という概念を提唱しました。

元素の歴史と錬金術

この元素として、
東洋では木・火・土・金・水の
五行思想が、
西洋では土・水・風・火の
4元素が考えられました。

東洋の元素説

五行思想に基づいてできたのが、
十干です。

十干というのは、
木火土金水を兄弟に分け、
甲・乙、
丙・丁、
戊・己、
庚・辛、
壬・癸、
と分類しました。

地球の西暦の下一桁が4のときが紀元後は甲に必ずなっており、
起点になっています。

西洋の元素の歴史

一方、
西洋では、アリストテレスが元素説を提唱しました。
西洋占星術では、
土・水・風・火の4元素で動いています。

古代ギリシアの元素説

土は物質の象徴としてあらわされ
牡牛座・乙女座・山羊座、
水は見える動くものとして、
蟹座・蠍座・魚座、
風は見えない動くものとして
双子座・天秤座・水瓶座、
火は主に軍事的なもととして、
牡羊座・獅子座・射手座、
となっています。

イオニアの哲学者タレス(B.C.624~B.C.544)は、
水を象徴的元素として提唱します。

タレスの孫弟子のアナクシメネス(B.C.586~B.C.526)は、
風(空気)があらゆるものの根源物質として、
主張します。

ヘラクレイトス(Herakleitos/B.C.536~B.C.470)は、
火をすべてのものを作り出す物質ではないか?と、
考えました。

彼ら、タレス・アナクシメネス・ヘラクレイトスらのアイデアからオマージュされて、
アリストテレス(Aristoteles/B.C.384~B.C.322)は4元素説を提唱しました。

元素のそれぞれのパーツを言い出してから、
総合的に判断するまで、
数百年が経過しています。

当時の科学力の出力の低さが感じられますね。

また、先人の研究があってこそ、
未来の人は新しい発見ができるのでした。

アリストテレスの元素説の概念では、
状態変化の概念も登場します。

物質は、固体・液体・気体・エネルギーに当てはまると主張しました。

中世の元素の歴史

では、中世を見ていきましょう。

中世では錬金術師という職業が登場します。
錬金術師とは、元素と元素を組み合わせて、
別の物質を作る仕事のことで、
今で言う化学者のようなものですね。

中世の錬金術師は、

  • 水銀
  • 硫黄
  • 食塩

の3つを3元素として根源物質として考えました。

さらに、
賢者の石(Philosopher’s Stone)なる物質を、
根源物質に加えることで、
万物が作られると考えました。

錬金術師は、
水銀には液体と金属性がある、
水銀は硫黄に反応して燃える性質、
水銀は食塩には燃えない性質がある、
ということを発見していました。

21世紀という30世紀からしたら、
古代人の我々、現生人類ですら、
当たり前だという元素観が、
ルネッサンス時代に至るまで、
科学の常識であった。

ボイルの「懐疑的科学者」という本の出版

ルネッサンス時代の科学者であるボイルは、
極東の日本が江戸時代でのほほんと暮らしていた頃、
西暦1661年、『懐疑的科学者(The Sceptical Chymist)』という著書を出版し、

「化学者は、抽象的な推理に頼るべきではない。
実証できない理論にしがみついてはならない。」

「化学者は、実証的にそれ以上分解できない物質を元素とすべきだ。」

R.ボイル(イギリスの化学者/1627~1691)

と提案して、話題になりました。

しかし、ボイルが言った元素とは、21世紀のはじめでいうところの単体に過ぎず、
後の世の中では、元素と単体という言葉の差をつけることが難しくなる1つの理由であった。

ラボアジエと元素の発見

さらに17世紀から18世紀にかけて、
さまざまな実験や観察をとおして、
科学者は物質は不滅であることを発見しました。

さらに、物質は化学変化することで、
質の見方、量の見方から、
21世紀はじめでも用いられている、
元素の概念を確立したのは、
ラボアジエ(フランスの化学者/A.L.Lavoisier)でした。

「酸素」の発見

ラボアジエは、
空気の中に酸素の存在を指摘した
化学者として知られています。

そして、酸素が燃焼に必要だと、
発見した化学者でした。

「分析した結果、最終的に到達できる最後の物質を「元素」という単語で呼ぶのであれば、すべての物質は元素まで分解できる」

とラボアジエは言いました。

純粋な水は、
電気分解で酸素と水素に、
分解できます。

水素と酸素は、
どんなに頑張っても、
別の元素に変えることができません。

水は2つの元素から成り立つ、
物質ということができます。

水素も酸素も標準状態で、
気体の物質ですが、
水素と酸素が化合されると、
標準状態で液体の物質へと変化します。

このようなもう分けることができないと、
仮定した成分を元素といいます。

そして、
水は水素、酸素という
2つの元素からできています。

21世紀はじめの元素論

21世紀はじめでは、
原子番号を用いて元素を定義しています。

これは、宇宙人と接触して、
宇宙共通の原子記号を使うことなどに、
ならない限り、不変でしょう。

原子番号を用いて、
元素を定義すると、

「特定の原子番号をもっている原子によって、
代表的な物質の種類を元素と名付けた。」ということで、
「元素とは同じ原子番号をもつ1つ以上の原子である。」
という言い方をしたりします。

というわけで、
元素の種類は、原子番号の存在可能な数値の数だけ、
あまた存在します。

21世紀はじめでは、銀河系第3惑星地球では、
人工元素も含め、
110種類以上の元素が認定されています。

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